後遺障害の適正申請のために完全弛緩性麻痺を正しく理解!

本項では、上肢・下肢の後遺障害(機能障害)で発生する完全弛緩性麻痺(かんぜんしかんせいまひ)について、分かりやすく解説します。

この完全弛緩性麻痺による後遺障害は、高次の後遺障害に該当する可能性があります。

弛緩性とは(ゆるむ・たるむ)要するにグニャグニャした状態です。

少し、難解な用語を止むを得ず多用してしまいますが、極力、日常使用している言葉での説明に置き換えます。

まず、第1段階の理解

一般に健常なヒトは、筋(きん)トーヌスという働きが正常に保持されています。

筋トーヌスとは、骨格筋(こっかくきん)は完全に力を抜いた時でも、多少の収縮があって一定の張りがあります。

この、張りのことを筋トーヌス(筋緊張)といいます。この筋トーヌスが適度に保たれていれば良いのですが、亢進(こうしん)と言って筋緊張が暴走を開始し、筋がカチカチになってしまったり、筋トーヌスの低下によって筋がグニャグニャになってしまうことがあります。

第2段階の理解 

この筋トーヌスが何らかの障害(交通事故等によって発生する衝撃等による傷害も含まれます。)によって維持できなくなる状況が発生します。

その1つが痙性麻痺(けいせいまひ)です。

脳梗塞を患った方のように、腕や足がカチコチに突っ張った状態で、ロボットのような動きです。
手や足が突っ張らかった状況です。何となくぎこちない状況です。

2つ目が本項の説明の目的としている弛緩性麻痺(しかんせいまひ)です。

この弛緩性麻痺は・足や手はグニャッとしている状況です。
要するに、筋に力が入らない状況です。

第3段階の理解

痙性麻痺(けいせいまひ)ですが、上位運動ニューロン障害によって起きます。

この上位運動ニューロン障害のメカニズムですが、一言で言ってしまうと、下位運動ニューロンの抑制が制御できなくなって、筋伸張が過剰になっています。

要するに、身体の手や足は「カチコチ」で強張っている状況です。

次に、弛緩性麻痺ですが下位運動ニューロン障害によって発生します。

これは、上位運動ニューロン障害のメカニズムと反対に、一言で言ってしまうと、筋(きん)を伸ばしたり・縮めたりという指示命令伝達自体の信号が伝わっていないことから発生します。

この状態は弛緩性(ゆるゆる・たるんでいる状況)です。

第4段階の理解

完全弛緩性麻痺は、この弛緩性麻痺が進行(しんこう)して、強くなったものと考えてください。
要するに、腕や足を伸ばそう・曲げようと思っても思うようにできない状況です。

別項で、徒手筋力検査(MMT)-上肢・下肢の後遺障害を解説しています。

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